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[ブログ] 多言語リサーチ · リサーチ手法

複数の言語でリサーチする:現地語の情報源で答えが変わる理由

英語だけで検索すると、英語圏以外の市場についてのリサーチは偏ります。現地の情報源が重要な理由、上手な検索方法、避けるべき落とし穴を説明します。

Divrite チーム 約 9分で読めます

ブラジルへの電気自動車の輸入規則、タイのバッテリー工場向けの優遇措置、ドイツの投資審査の手続きを理解する必要があるとします。英語で検索し、よくまとまった概要をいくつか見つけて、答えを組み立てます。

その答えは間違っている可能性が十分にあります。少なくとも、情報が古く、肝心な細部が抜けているかもしれません。特定の国についての質問では、権威ある情報源はたいていその国の言語で書かれています。法律そのもの、規制当局のガイダンス、公的統計、現地の経済紙などです。英語での報道は一般に二次的なものです。要約であり、遅れて出てくるうえ、海外の読者が関心を持つと想定される部分しか扱いません。

この記事では、現地語で検索すると何が変わるのか、その言語に堪能でなくても検索する方法、そしてつまずきやすい誤りについて説明します。

英語だけのリサーチで見落とすもの

一次資料。 法律、政令、規制当局の通知、判決、入札書類は公用語で公表されます。英訳があったとしても、非公式であったり、一部だけであったり、数版前のものであったりします。

細部。 要約は見出しを残して条件を落としがちです。規則が適用されない基準値、経過期間、特定の製品カテゴリーへの適用除外などです。実務上の多くの質問では、その条件こそが答えです。

タイミング。 変更はまず現地で発表されます。海外での報道は、あったとしても数日から数週間遅れることがあり、英語ではまったく報道されない変更もあります。

小規模なプレーヤー。 地域の企業、現地の業界団体、中堅のサプライヤーは、英語での情報発信をしていないことがよくあります。英語だけで検索すると、英語で発信している企業しか見えないため、市場が実際よりも寡占的に見えます。

現地での議論。 反対意見、実施上の問題、政策が実際にどう執行されているかは、海外向けの要約ではなく、現地の報道や専門家のフォーラムで議論される傾向があります。

英語の情報源が役に立たないという意味ではありません。国際機関、グローバルな調査会社、多国籍企業は、価値ある比較データを英語で公表しています。ポイントは、特定の国についての質問では、英語の情報源は全体像ではなく、いくつかある入力のひとつにすべきだということです。

話せない言語でリサーチする方法

堪能である必要はありません。必要なのは方法です。

1. 質問に必要な言語を決める

質問に関わる国を挙げ、その言語の話者が主要な利害関係者になっている言語も加えます。外国の自動車メーカーのブラジル工場についての質問ならポルトガル語が関わりますが、そのメーカーの本国の言語も必要です。メーカー自身の計画や本国政府の立場が最も詳しく議論されるのはそこだからです。

2. 検索の前に正式な用語を見つける

直訳した言葉は検索語として不向きです。現地で実際に使われている用語を見つけます。

  • 法律、制度、機関の正式名称。
  • その概念に対する規制当局自身の呼び方。
  • 業界で使われる専門用語。

見つけやすい場所は、規制当局のウェブサイト、官報、その言語版のWikipediaの該当記事(英語版の記事の言語リンクからたどれます)、現地の業界団体の用語集などです。

3. 一次資料がある場所で検索する

一次資料を探すときは、検索を公式ドメインに限定します。多くの政府は見分けやすいドメインを使っています。ブラジルのgov.br、タイのgo.th、ドイツ連邦機関のbund.deなどです。正式な用語と年を加えれば、検索結果の上位数件で原文書にたどり着けることがよくあります。

ビジネスや市場についての質問では、現地の経済紙、業界団体、証券取引所への開示資料を探します。これらは現地語でしか公表されていないことがよくあります。

4. 機械翻訳で読み、重要な部分は検証する

機械翻訳は、ほとんどの文書を読んで何が関係するかを判断するには十分です。しかし、結論の根拠となる箇所を任せられるほどではありません。そうした箇所では次の点を確認します。

  • 数字と日付を原文と照らし合わせる。
  • 否定と条件:「〜ない」「〜でない限り」「〜の場合に限り」「〜を除き」。
  • 法的な義務の程度:何かをしなければならないのか、してもよいのか、すべきなのか。こうした区別は翻訳で失われやすく、意味をまったく変えてしまいます。

結論が1つの文に依存している場合は、その言語を読める人に確認してもらうか、2つの異なる翻訳ツールで比べてください。

5. 言語をまたいで照合する

現地の情報源が述べていることと、英語の要約が述べていることを比べます。食い違いからは多くのことがわかります。英語の要約が古いこともあれば、条件を省いて単純化していることもあります。まれに、海外の報道が正しく、現地の報道が誤っていることもあります。情報源の内容が食い違う場合は、一次資料に戻ります。

6. 情報源は原文の言語のまま記録する

出典ログには、原題、URL、公表日を表記どおりに記録し、自分の訳を添えます。重要な箇所は原文の言語で引用し、隣に訳を付けます。そうすれば、その言語がわかる読み手があなたの解釈を確認でき、後で文書を探し直す手間も省けます。

簡単な例

架空の質問を使って、手順がどう組み合わさるかを示します:「タイのバッテリー工場には、どのような現地調達要件が適用されるか?」

  1. 言語: 規則そのものにはタイ語、国際比較には英語。投資家がタイ企業でなければ、その本国の言語も。
  2. 用語: 「現地調達」を逐語訳するのではなく、投資奨励機関の名称と優遇制度のタイ語名を、その機関自身のウェブサイトで確認します。
  3. 検索: 機関のドメインと政府ドメインに限定し、制度名と今年の年を加えて検索します。
  4. 検証: 基準値や期限を定める条項については、機械翻訳を原文の数字や日付と照らし合わせ、すべての「しなければならない」と「してもよい」を確認します。
  5. 照合: 法律事務所や業界団体による英語の要約と比べ、要約で省かれている条件があれば記録します。

よくある落とし穴

見た目が似た言葉と用語のずれ。 言語間で似て見える言葉が別の意味を持つことがあり、同じ概念でも法体系によって範囲が異なることがあります。「補助金」「優遇措置」「税制上の特典」は、現地の制度では別々の法的カテゴリーかもしれません。

数字の表記。 多くの言語では、小数点にコンマを使い、桁区切りにピリオドやスペースを使います。大きな数の単位も異なります。日本語の万と億、中国語の万と亿、インドのラクとクロールなどです。

暦と日付。 タイの公式の暦は仏暦で年を数え、西暦より543年進んでいます。日本は公文書で西暦とともに元号を使います。日と月の順序も国によって異なります。

地域による違い。 ブラジルとヨーロッパのポルトガル語、中南米とスペインのスペイン語は、法律用語や商業用語を含め、語彙が異なります。調べている国の言葉の変種で検索してください。

古いままの公式ページ。 政府のウェブサイトには、改正前の版が明確な表示なしに残っていることがあります。公表日や改正日を確認し、法律の統合版を探してください。

1つの情報源への依存。 良い現地の情報源を苦労して1つ見つけると、それにすべてを頼りたくなります。現地の情報源にも、英語の情報源と同じように独自の視点や利害があります。重要なことについては、少なくとも2つの独立した情報源を目指してください。

英語で十分な場合

本当に英語で十分な質問もあります。本質的にグローバルなテーマ、自然科学の学術文献の大半、英語で報告する多国籍企業、主に英語で公表する国際機関などです。判断基準は簡単です。質問の一次資料がどこで公表されているかを考えてください。英語で公表されているならそこから始めます。そうでなければ、その言語こそがリサーチに必要な言語です。

Divriteの取り組み

これを質問のたびに手作業で行うのは時間がかかります。だからこそ、私たちはDivriteのディープリサーチにこの仕組みを組み込みました。質問が特定の国に関わる場合、Divriteは英語に加えてその国の言語でも検索し、言語をまたいで情報源の内容を比べ、各情報源を引用するので、原文を開いて確認できます。情報源の言語にかかわらず、レポートは質問した言語で書かれます。

この記事で紹介した確認は、あなたが頼りにするすべての内容、特に数字、条件、法的義務が書かれている箇所に引き続き当てはまります。それでも、正しい言語の正しい情報源から始めれば、残りの作業はずっと楽になります。

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